井田史朗さんの 春の八重山 花便り のページ

早春の八重山

2016,03,25.八重山にも春の足音が聞こえてきました。遠くから眺めますと、まだ木々の枝は枯れたような状態に見えますが、近づいてみますと冬の寒さに耐えてきた冬芽は、少しずつ着実に大きくなっています。すでに、ダンコウバイは黄色い花をたくさん咲かせていました。キブシの蕾も大きくなっていますから、今年の春は順調に進んでいるようにおもわれます。暖かい所ではシュンランが盛りを迎えています。。

ダンコウバイ(檀香梅)早春最も早く花を咲かせる。他の樹木がまだ目を覚まさないころから、黄色い鮮やかな花をつけるのでよく目立つ。枝を少し折って香りを嗅いでみると、いい香りがする。クロモジやアブラチャン、ヤマコウバシなどクスノキ科の樹木はみんな香りがいい。 2016,03,25現在写真のような状態で、ほぼ満開近い状態です。。

ヤブツバキ(2016,03,25)、八重山ではヤブツバキが山頂と展望台ピークのほぼ中間の下あたりに固まって生育している。3月初め頃から咲き始める。4月下旬まで花がみられる。 2016,03,25現在花はほぼ満開の状態です。

シュンラン(春蘭)ラン科。2016,03,25.八重山では、暖かい所では、満開の状態です。未だ香りがする花も見られますが、例年より少し早いような気もします。

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イノテ(猪の手)オシダ科。まだ冬の状態です。丸まっている葉が開いてくると、ソテツに似ています。下の開いたイノテの写真を見てください。2016,03,25

現在、しっかり丸まった状態から少し伸び始めています。

イノテ(猪の手)オシダ科。八重山の沢沿いの遊歩道で多く見られます。茶色の毛がたくさんあるので、これを猪のししの手に見立ててついた名前だそうです。よく「食べられますか」と聞かれますが、見ただけでもおいしそうには見えません。イノテはこのような状態になるのは、5月になります。

キブシ(木五倍子)キブシ科。里山でよくみられます八重山では、山頂南側の中間道で見られます。多くはありませんが、所々にありますので見つけてください。雌雄異株なので雌株に実がつきます。お歯黒はこの実から採れる染料で黒くするそうです。これをフシ(五倍子)というそうです.2016,3,25現在このような状態になっています。

モミジイチゴ(紅葉苺)バラ科。白い花が細い木に咲き始めました。これから次々と咲くでしょう。6月には黄色の実が熟します。甘くてよく食べたものです。2016,3,25現在白い花がちらほら咲き出しました。

ヤブレガサ(破れ傘)キク科。中腹の展望台へ(右)と左への分岐の休憩所の後ろで見られます。これから一週間くらいが見頃でしょう。芽の出始めは柔らかい毛が傘上にみられますが、葉が開くとこの毛はなくなります。2016,3,25現在、このような状態になっているところもあります。

ノジスミレ(野路菫)スミレ科。日当たりのよい所でよくみられるようになりました。2016,03,25現在、このような花が見られます。

。2016,3,25.八重山の情報。八重山に行ってきました。ダンコウバイは花の盛りを過ぎ、花はおわりに散っていました。シュンランは今が盛りです。タチツボスミレ、ノジスミレ、セントウソウ、なども花を咲かせていました。アブラチャンの花も今が盛りの状態です。ヤマツツジがいくつか見られましたが、盛りになるのは例年4月の下旬ですから狂い咲きの感がします。沢沿いの遊歩道で見られるシロバナエンレイソウの蕾は大きくなっていましたので、間もなく花が咲き始める状態です。日に日に花の数が多くなってきますので、散策してください。

2016,3,31.クサイチゴ(草苺)バラ科。日当たりのようところで咲き始めました。草のように見えますが木になっています。これから花の数が急激に多くなることでしょう。5~6月にかけて赤い実がみられます。

ミミガタテンナンショウ(耳型天南星)マムシグサとよく似ているが、こちらは耳が広い。サトイモ科の植物で、こんにゃくの仲間でもある。2016,03,31.現在、花は遊歩道(沢沿い)で行く見られます。

シロバナノエンレイソウ(白花延齢草)ユリ科。2016,4,09.現在このような状態になっています。この植物の名前は命が延びるということで名前がいいですね。延齢草には、胃腸の病気に薬効があるといわれますが、この薬効が「命が延びる」につながるというところから、名前になったといわれます

ミツバツツジ(三つ葉躑躅)ツツジ科。八重山では山頂から南へ下る道を降りていくと、中間道に出ます。さらにまっすぐ下っていくとミツバツツジが5~6株あります。能岳から虎丸山への尾根道には大きな株があります。こちらも花の時季を迎えます。2016,4,09.

04,09..八重山の状況。ミツバツツジは今満開の状態です。シュンランも終わりが近づいています。新たにチゴユリが咲き始めました。オオツクバネウツギやツクバネウツギの蕾が大分大きくなっていましたので、間も無く咲き始めることでしょう。ハナイカダも開き始め、スミレ(タチツボスミレ、ノジスミレ)が盛りです。マルバスミレも見られるようになりました。

クロモジ(黒文字)クスノキ科。高級爪楊枝の材料となる。枝を折って香りをかぐと良い香りがする。花の時期は短く、また、薄緑の花は小さくてめだたない。葉は細い楕円形で秋には黄色く色づく。2016,04,09.

 

ヤマブキ(山吹)バラ科。八重山には少ないようです。西原から虎丸山へ上る道で見られます。だれだも知っている植物ですが、群生すると見事です。2016,04,09.

イカリソウ(錨草)メギ科。花の形が船の錨に似ているところから付いた名前です。西素。原から虎丸山に登る途中でおおく見られます。この植物は漢方ではインヨウカクと云う名前でりようされています。2016,04,09.

マルバスミレ(丸葉菫)スミレ科。04,09..八重山の沢沿いの遊歩道で見られます。花が白いのでよく目につきますが、あまり多くはないようです。葉に毛があるものは、ケマルバスミレといいます。

フデリンドウ(筆竜胆)リンドウ科。八重山展望台の近く、鐘の付近で見られました。背丈が小さく、足元に注意しないと見過ごしてしまいそうです。日当たりの良い遊歩道わきによく見られますので注意して見てください。2016,04,09.

 

 

ホタルカズラ(蛍葛)ムラサキ科。日当たりの良い斜面で見られます。ブルーの目立つ花ですが、地面を這って伸びて行くので見落とすことが多いかもしれません。この写真は色がぼけていますが、実物はとても鮮やかです。4,09.

 

ホタルカズラ(蛍蔓)鮮やかなブルーがよく目立つ。八重山では4か所でみられる。周囲の藪が大きくなると、ホタルカズラは生育できないと思われる。藪を刈りはらうことが必要となる。2016,04,09現在、日当たりの良い斜面で早くも咲き始めていました。

 

 

ニガイチゴ(苦苺)花はモミジイチゴより少し小さい。6月頃実が熟すが、赤くて甘そうに見えるが、苦みがある。枝が伸びてすぐに藪となるので、刈り払われる運命にある。2016,04,09.

 

 

 

 

 

ウリカエデ(瓜楓)木の肌が瓜の皮に似ているのでついた名前といわれる。楓の種類は、種子に羽根がついているものが多く、風に飛びやすくなっている。秋には種子が赤みを増して、目立つようになる.2016,04,09.

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クサイチゴ(草苺)草という名前がついているが、樹木である。白い花は比較的大きく6月頃に実が熟すが赤くて大きい。2016,04,09.現在は、八重山遊歩道でたくさん見られる状況にあります。

 

オオツクバネウツギ(大衝羽根空木)スイカズラ科。花はツクバネウツギより大きいのでオオが付きます。また、顎を見ますとオオツクバネウツギの方は5枚の額のうち、1枚だけ極端に小さいが、ツクバネウツギは5枚がみな同じ大きさなので、額を見ると違いがよくわかります。2016、,04,18.

 

 

ザイフリボク(菜振り木)バラ科。この樹種はあまり多くないようです。八重山ではまだ一本のみです。花のつき方が采配のように枝先に付くところから付いた名前のようです。2016.04,20.

 

 

 ジュウニヒトエ(十二単衣)

2016,04,2o.花弁の形がジュウニヒトエを着た女性の後ろ姿に似ているから、また、花穂をジュウニヒトエに例えたとか、名前にはいろいろ説がある。八重山では、比較的多く見られる植物である。

ウワミズザクラ。(上溝桜)バラ科。小さな花が集まってブラシのように見えます。八重山では今盛りの状態です。中腹の雑木林の中に見られます。今年(2016)は花付が良くないようでした。八重山ではほとんど終わりになりました。暑い日が続き、花の咲き方が速いようです。

2016,04,20.

 

4,28.キンラン(金蘭)ラン科。今年はキンランがおおく見られます。しかし、遊歩道の近くに見られるものは盗掘されてしまい残念です。キンランハ、他の植物の根に着く菌を栄養として成長しますから、家に持ち帰っても成長しません。山に置いて多くの人に見てもらいたいものです。

4月26日、八重山の花状況。新緑が日一日と増しています。ミツバツツジや桜、クロモジ等の花は終わりましたが、アオダモやウワミズザクラが咲きだし、ヤマツツジの赤い色も目立つようになっています。足元では菫の花盛りでジュウニヒトエ、キジムシロ、コバノタツナミソウ、クサイチゴがたくさん見られます。日当たりの良い斜面ではホタルカズラも見られます。沢沿いではホウチャクソウが咲きだしています。ハナイカダ、イチリンソウも咲いていました。周囲の山々は春霞で多くは期待できませんが、足元の花々を眺めながら散策してみてはいかがでしょうか?。

ハナイカダ(花筏)八重山では沢沿いの遊歩道で見られる。葉の真ん中に花が咲くので、一度見るとすぐに覚えられる。若い芽は山菜として利用されていた。雄と雌の木があり、雌の木は花が大きい。雄の花は小さい花が数個ある。、観察にはよい時期となりました。2016,0420.

 

アオダモ(モクセイ科)

八重山でも見られる湯尾になりました。今年は少し花の時期が早いようです。花の時期が早くなると、花の時期が非常に短いようです。気温が異常に高いせいでしょうか?

現在は淡い葉の色が次第に目を恥被けて観察してみてください。2016,04,20.

 

 

 

トチノキの若芽(栃の木4)八重山ではトチノキの大木は見かけない。大木になると、5月下旬ごろには大きな花穂に白い花が咲く。秋になると栗の実に似た実をたくさんつける。栃餅などに利用されるが、渋抜きが非常に大変であるといわれる。2016,04,20.

すでに葉は大きくなり青々としていました。

 

ホウチャクソウ(宝鐸草)半日蔭の所に多く見られる。沢沿いの遊歩道脇に多い。花の形が寺の軒に吊るされている鐘(宝鐸)に似ているので、この名前がついたといわれる。2016,04,20.

 

 

ヤマツツジ(山躑躅) 八重山山頂付近にみられる。まだ大きな株は見られませんが、残すように手入れされていますので、だんだん増えていくことと思います。2016,0420.

 

ツクバネウツギ(衝羽根空木)ツクバネウツギとオオツクバネウツギの見分けは、花だけではよくわからない。ガクを見るとすぐに理解できる。ツクバネウツギのガクは羽根の大きさが、みな同じ大きさだが、オオツクバネウツギの方は、一枚だけ極端に小さい。04,29現在、ほぼ満開です。

 

 

アマドコロ(甘野老)八重山では数が少ないようである。アマドコロとよく似たものにナルコユリがあるが、ナルコユリの方が葉が細い。また、茎の形はアマドコロには陵があり、ナルコユリは丸いので区別できる。2016,04,29.

 

 

 

4月29日現在、八重山の花状況。山頂付近でヤマツツジが満開です。中腹の斜面でホタルカズラがたくさん咲いていました。沢沿いではハナイカダがたくさん見られ、イチリンソウの花も見られました。ジュウニヒトエ、コバノタツナミソウ、クサイチゴ、ニガイチゴ、ツクバネウツギなど盛りでした。間も無くマルバウツギも咲き始めそうです。周囲の景色は、あまりはっきりと見えないことが多くなります。空がくっきりと澄み渡る秋までお預けです。ホウノキの大きな白い花も目立ち始めています。

マルバウツギ(丸葉空木)空木の仲間で八重山では多く見られる。卯の花より少し早く花が咲く。2015,05,01現在の状況は、まだ多くの花は蕾の状態です。。

エビネ(海老根)乱掘で少なくなってしまった。八重山では1か所見つけたが、数株ほどしかない。残念だが保護して増やさないと、なくなってしまう恐れる。2016,04,29現在、花は盛りを過ぎました。まだあまり増えていないようです。

 

ミツバウツギ(三つ葉空木)よく見られる樹木であるが、八重山では少ないようである。やや湿り気のある半日蔭のようなところによく見られる。2016,04,29現在、満開の状況です。

 

ハンショウズル(半鐘蔓)キンポウゲ科。2016,4,29.現在、八重山では、草刈りを行いますので花が咲くことがあまりありませんが、沢沿いの藪で見られました。遊歩道のすぐ近くにあるありますので、よく見られると思います。

 

オトコヨウゾメ(男ヨウゾメ)ガマズミ科。ヨウゾメはガマズミの方言。秋には、まばらに赤い楕円形の小さな実をつける。葉は、紅葉してよく目立つようになる。八重山の尾根筋でおおく見られる。2016,4,29.

ヤブデマリ(藪手毬)沢沿いなどの湿り気のあるところに多くみられる。八重山では沢沿いの奥、藪の中にみられるが、あまりきれいな花の並びではない。この写真は黒田沢の旧道付近で見つけたものです。2015,05,10現在、方々で花がみられる状況です。開花が早くなっています。

 

2015,05,10.八重山の花状況。緑が濃くなり、低山はすっかり初夏のようになりました。草花も春から初夏へと変わってきました。マルバウツギ、コゴメウツギ、ミズキなど白い花が目立ちます。今年はキンランが20株見つかりましたが、少しずつ多く見られるようになったことはうれしい限りです。ホタルカズラはまだ見られますが、日当たりの良い所では、そろそろ終わりになります。ジャケツイバラはまだ花が残っていました。フタリシズカが蕾を少しだけ出していました。八重山の周辺ではガクウツギ、コガクウツギ、ヤブデマリがおおく見られます。今年(2015)は、開花が約一週間早いようです。

ハリエンジュ(針槐)よくニセアカシヤと呼んでいる。枝には鋭い棘があり始末に困る。成長が速いので砂防のために植えられる。白い花が房になって咲くのでよく目立つ。2916,05,10現在、満開の状態です。

ミズキ(水木)枝の張り方に特徴がある。檀になるので花が咲くとそれとすぐ分かる。若い枝は赤みがある。八重山入口の駐車場付近にもみられる。中学前の秋葉山斜面には多い。2016,05,10.

 

コバノガマズミ(ガマズミ)科。ガマズミに比べて葉はやや小さい。花の咲く時期はコバノガマズミの方が10科くらい早い。秋の実は、コバノガマズミの方は丸く、大きい。ガマズミは楕円形になる。2016,4,28.

左の写真で赤いのはヤマツツジ。白い花がコバノガマズミです。

ホウノキ(朴の木)葉も花も非常に大きいので、誰でも知っている植物である。朴葉味噌などだも知られる。八重山でも大きな木がみられるが、花は高い所に咲くので、下から眺めるのは難しい。葉の陰に隠れてしまう。2015,05,10.  01,20現在、花は見られますが、すぐに散ってしまいますから、見られる機会が少なくなってしまいます。

バイカウツギ(梅花空木)ユキノシタ科。八重山には見られませんが、近い所で咲いていました。マルバウツギと並んで咲いていましたが、透き通るような白さできれいでした。花の期間は短く、5月10日現在、まだつぼみの状態です。あと一週間くらいで開花すると思われます。この写真は昨年のものです。

 

ハクウンボク(白雲木)エゴノキ科。八重山では見られませんが近くの沢沿いで見られます。2015,05,10.

エゴに似た花が房中に垂れ下がり、白くてきれいです。


2015,05,10.八重山の状況。今年は14本のキンランを見つけました。まだすべてが咲いたわけではありませんが、昨年と同じくらいは見られると思います。沢沿いでハンショウヅルが咲きそうでした。山頂近くではマルバウツギ、コゴメウツギがこれから咲きそうです。中腹の遊歩道では、ジャケツイバラが咲きだしています。ヤマツツジはそろそろ終わりに近ずきました。花の命は短く、気温が上がりますと3~4日で終わってしまうものもあり、山はすっかり緑が濃くなりました。

スイカズラ(吸蔓)花の形が面白い。また花の色も一色ではなく、さらに良い香りを放つ。花をとって吸ってみると少し甘い。晩春から初夏にかけて、蔓を伸ばしてたくさんの花を咲かせる。2015,05,22現在、ようやく咲き始めたところもあります。

 

クサイチゴ(草苺)バラ科。クサイチゴが赤い大きな実をつけました。八重山の遊歩道で多く見られます。赤く、とてもおいしそうに見えますが、モミジイチゴよりも味は落ちます。 2015,22.

 

ウリノキ(瓜の木)ウリノキ科。八重山でも咲き始めました。面白い形の花です。葉っぱが瓜の葉に似ているのでウリノキと呼ばれますが、沢沿いの半日蔭の所にみられます。八重山よりも能岳から西沢橋へ下る、杉林の中にも見られます。2015,05,22.


 

ガマズミ 白い小さい花が固まって咲く。ガマズミは花よりも秋の赤い実の方が、よく知られている。ガマズミの実は、秋に熟すと食べられるからである。2015,05,22.

 

 

ノイバラ(野薔薇)どこでも見られるバラである。八重山では下草と一緒に刈りはらわれるので、背丈が小さくなっているものが多い。秋には赤い実をつけるのでよく目立つ。2014,05,28.